ご注文時に必要なデーター
コンタクトレンズを電話で注文するときには、必ずお手元にレンズのデーターが記載されているものを用意してから注文するように心掛けましょう。コンタクトレンズを注文するときにはレンズの種類によって異なりますが、必ず必要なデーターがあります。以下簡単に必要なデーターをご紹介いたします。
BC(ベースカーブ)
これはコンタクトレンズの内側の球面の度合いを数値化したもので、ハードコンタクトにもソフトコンタクトにもBCと言うデーターは存在します。ハードコンタクトの場合、表記の一例を挙げると7.70、7.85、8.00などほとんどのレンズは0.05間隔の商品がほとんどですが、一部0.1間隔の設定の商品もあります。一方ソフトコンタクトのBCの一例を挙げると8.60、8.70、9.00など。ここでご注意頂きたいのは、ハードコンタクトとソフトコンタクトは柔らかさも形状も異なりますので共有はできません。つまりソフトコンタクトのBCでハードコンタクトは注文ができないと言うことです。逆もしかりです。
ハードコンタクトの場合はBCの選択は必須です。ソフトコンタクトの場合は多くのレンズは1種類しかBCがないというレンズが多いため、選択不要ということで記載していないショップさんもあります。ソフトコンタクトでもジョンソンエンドジョンソンのアキュビューシリーズのように2種類のBCを用意しているレンズの場合は選択をしなくてはなりません。
PWR(パワー)
度数を表しています。マイナス表記がついていれば近視を矯正するレンズ、プラス表記がついていれば遠視を矯正するレンズです。レンズによってはPの一文字で表しているレンズもあれば度数の単位であるD(ディオプター)と表記しているレンズ(J&Jのレンズがそうです)もあります。ハード・ソフトコンタクト共に0.25間隔になっていますが、ソフトコンタクトの場合、メーカーにもよりますが、-6.00を超えると0.50間隔と言う規格のレンズもたくさんあります。
DIA(ダイアメーター)またはS(サイズ)
これはレンズの直径(大きさ)を表しています。ハードコンタクトの場合、多くは標準サイズとして8.8mmを採用しているメーカーが多いのですが、9.0mmを標準サイズにしているメーカーもあります。ソフトコンタクトの場合は14.0mmや14.2mm、デカ目のカラコンなどは14.5mmなんて言うDIAを採用しているメーカーもあります。ハードコンタクトはほとんどが選択必須ですが、ソフトコンタクトの場合、サイズの選択が必要なメーカーはシード2ウィークピュアやアイミースーパーソフト、メニコンソフトMAくらいなのではないでしょうか。
以下乱視用や遠近両用タイプなどに必要なデーターです。
SPH(スフェアー:球面レンズ)
「SPH」とは近視や遠視を矯正するレンズのことをいいます。そういう意味で言うと「SPH」は「PWR」(度数)の中の一つに含まれることになります。通常タイプのコンタクトレンズの場合、ハードも、ソフトも乱視の度数は含まれていませんので、PWRと言えばSPH(球面レンズ)のことを表しています。
CYL(シリンダー:円柱レンズ)
「CYL」は乱視を矯正するレンズのことをいいます。従って「SPH」と同様「CYL」も「PWR」(度数)の中の一つと言うことになります。「CYL」をコンタクトご注文時に選択するのは乱視矯正用コンタクトの時だけです。ただ近視や遠視を矯正するレンズとは異なり、選択肢は-0.75、-1.25、-1.75、-2.25などの3~4種類のみのレンズがほとんどです。
AXIS(アキシス:軸度)
皆さん、乱視の検査の御経験はありますか?放射線状の線を見せられ、その中で他の線と比較し濃く、はっきりと見やすい線がないかを問われる検査です。もしあれば乱視ということになるわけですが、乱視のある方に聞いても皆さんそれぞれ濃淡があってもその濃淡の場所が異なります。つまり乱視には方向があるのです。方向があるということは、矯正するときにもその方向に合わせて矯正をしなくてはなりません。その方向を示すデーターがAXISなのです。表記はAX180°とかAX90°などと表記します。単独で登場することはなく、必ずCYL(円柱レンズ)とセットで使用します。CYL-0.75 AX180°と言うように。
ADD(アディション:加入度数)
このデーターは遠近両用レンズのみに使用します。遠近両用レンズは1枚の小さなレンズの中に遠用度数と近用度数があります。ADDの選択肢もたくさんあるわけではなく、+1.00、+1.50、+2.00、+2.50等を含めおおよそ3~5種類位でしょう。例えば遠用度数が-5.00、ADDが+1.00と言うレンズの場合は、遠用部分の度数が-5.00で近用部分の度数がその差の-4.00になっているということになります。
カラー
カラコン全般に必要なデーターです。カラーに関してはお客様個人個人の好みがありますので、こればっかりは予め決めておいていただかないとなりません。カラーのご相談も承ることはできますが、ブラウンひとつとっても「明るいブラウン」、「濃いブラウン」、「フチが付いているブラウン」等たくさん種類がありますし、もともとの目の地の色もありますので、付けてみないと雰囲気はわかりません。またカラコンによって着色直径等も異なりますので、できるだけサイトの方をご確認いただき、気持ちを決めておいていただきたいというのが本音の部分です(笑)
以上、電話で注文する際にも必要なデーターです。ただ不明な点は電話口で、その場で確認しながら注文できますのでその点では安心できますね。
現在、コンタクトレンズで主流を占めている使い捨てコンタクトは、箱にもブリスターパック(レンズ容器)にもレンズデータが記載されています。なのでそれを保管していればいいのですが、ついついうっかり捨ててしまうと言う人が多いのです。
なので、いざという時に困らぬように今の時代、多くの方が肌身離さず持っているスマホや携帯の中に画像として残しておくのが一番いいのではないでしょうか?